日本の学校・教育現場における教育課程・教員養成・教育行政に関する途上国用実践事例集作成事業
筑波大学教育開発国際協力研究センター
佐藤 眞理子
1. 事業の目的
日本の教育に関する視覚効果の高い教材を作成して関係する機関や組織に提供し、受け入れ研修等での使用の便宜をはかり、開発途上国の教育関係者の日本の教育経験に関する理解を深める。
2. 事業の実施方法・具体的な活動内容
今年度は開発途上国の教育関係者から要望の強い教員研修と、日本の教育行政の基本的な組織である教育委員会の紹介ビデオ作成に取り組んだ。
- ビデオ教材の編集は用途に応じて様々な表現方法を取り入れることができるので、まず教材としてのテーマ、目的、使用する状況をよく検討して教材の形態と構成を具体的に決定する。次に作成する教材に関する現場を取材し、活動状況に関する情報と素材となる映像を撮影し、これを持ち帰って編集を行う。
- 茨城県教育研修センターとつくば市教育委員会に取材を申し込み、教員研修センターで初任者研修・5年次研修・10年経験者研修・新任校長研修の一部を、つくば市茎崎第三小学校3年2組の研究授業(2位数のかけ算の筆算)を取材し、「教員研修制度」としてビデオを編集した。つくば市教育委員会の各課の代表的な活動を取材し「教育委員会制度」としてビデオを編集した。
- ビデオ編集にはプレミア・プロ、フォトショップ、イラストレーターを使用して画像処理の効果を加えている。DTPソフトを使って解説書を編集してホームページからビデオと解説書をダウンロードできる。
3. 事業の成果
- 2005年度に作成した教材はパワーポイントで編集しCDとして提供し開発途上国の教育関係者にも自由に使用できるようにした。今年度のビデオ映像は映像機器の準備と操作が可能である教育専門家の使用を想定して、「教員研修制度」「教育委員会制度」について2枚のDVDディスクとして提供する。
- それぞれのDVDディスクに解説書を付ける。